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『解脱衣楓累』だより

         解脱ノきぬ楓累


 水に紅葉の竜田川。
 序幕、鎌倉の夏祭にヒロインお吉が着るのが、
水に紅葉をあしらった“竜田川”の着物。

 49日後、この竜田川の着物が大事なキーになって来ます。
 あんまりネタバレするのも何ですから、この位にしておいて。
で、“衣”の字が真ん中に居座ってるわけです。

 この国にはキヌギヌてぇ綺麗な言葉がござんして、
キヌギヌの別れ、キヌギヌの文なんて洒落たモンです。
 普通は後朝と書きます。
男女が会った翌朝のこと。
衣々とも書きます。
それぞれ自分の衣を着て別れていく様が
言葉の始まりとか。

 こういう逢瀬を重ねる有名な恋人たちが、歌舞伎の世界には沢山います。

 お七・吉三―火事を起こした八百屋お七とその恋人のお小姓さんですね。
 お染・久松―油屋のお嬢様とお店の丁稚さん。
 他にもお園・六三とか、お夏・清十郎とか、権八・小紫とかとかとか。

 何故か女性の名前が先。
これが沙翁なら
“Romeo and Juliet”や“Antony and Cleopatra”になるわけなんですが。
わが国では女性上位。

 この恋人たちが、手を変え品を替えて様々な狂言に登場します。

 南北サンが五回も描いた
“累・与右衛門”は勿論、もう一組の
“小さん・金五郎”(噺家じゃないですよ)も
人口に膾炙(かいしゃ)したゴールデン・カップル。

 この二組に、歌舞伎初登場の“お吉・空月”が加わって
大南北先生会心の『解脱衣楓累』が生まれたのでした。

 許婚のお吉たち、恋人同士の小さんたち、夫婦者の累たち、と立場も多彩。
 
 あ、夫婦者でよければ『解脱-』には、もう1カップル出てきますね。
“おとら・長太”……どんなカップルかは、錦秋公演のお楽しみ。へへ・・・


                                喜八郎☆記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『解脱衣楓累』だより

             げだつノ衣楓累

 さて、古人が苦労して編み出した本外題
『げだつのきぬもみぢがさね』。

 どういう意味かなどということは、
大南北先生ご本人か、
篤学の士にお伺いを立てりゃあ、
表裏十重二十重に仕組まれた
深遠なる言われ因縁故事来歴、
隠された洒落やら仕掛けやらが
ある事でござんしょう。

 セツなどのアレコレ口を挟むところじゃあゲエセンが、
まぁ表の表のほんの薄っぺらだけ、この本外題を
イヂクってご覧に入れましょうか。


 ものの名前をつづめて呼ぶのは気の短い江戸ッ子の得意とするところ。
芝居の外題もよく省略して申します。

 『女殺油地獄』なら『油』とか『オンナコロシ』とか、
『サチとキチと青いサンタと』なら『サチ・キチ』とか。

 『解脱衣楓累』の場合は、
『解脱』とか『累』、時に『解脱の累』なんて呼んでました。

 ちなみに、座でも上演されている歌舞伎十八番に『解脱』というのがあるのですが、
近年上演されていないので混同することなく通称されておりました。

 先ずは その“解脱―げだつ―”。

 “解き脱ける”と書く如く、束縛や執着から解放されること。
そこから成仏と同じ意味に使われることもあります。
 「49日のその間、魂魄この土に留まりて…」と台詞にもあるように、
霊魂がこの世を去るのがこの日。

 三組の恋人たちが入り乱れる『解脱衣楓累』ですが、
幕開きから登場するのがお吉・空月のカップル。

 心中未遂でお吉さんが命を落とす発端から
ドラマティックな大詰めまで、七七・四十九日間の物語。

 袈裟のことを“解脱服(げだつふく)”などと呼んだとか。
“解脱衣”の外題は、袈裟を着た空月のことをも匂わせていたのでしょうか。

 お吉の許婚、空月サン、この芝居の中でも
解脱とは一番程遠いヒトですが。

とは言え、こと芝居ってモナァそういうヒトが出て来てこそ、
面白くなるモンでして・・・。



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『サチキチ』だより

皆さんこんにちは
石田 聡です。
『サチキチ』も劇場稽古に移り、本番当日までの日数も残すところあと僅か。
連日猛暑の続く中、大汗をかきながらも楽しんで稽古しております。
嫌なニュースの多い昨今、心をテーマに扱ってゆくのは、なんとバイタリティーの要ることか。
以前、TVのCMで「大人を逃げるな」というフレーズがあったのですが正にそのとおり!
子ども達を助けられる大人でありたいものです。
成ろう事なら、子ども達にもいつかそうなって貰える作品を目指して、ラストスパートです。


☆石田聡:記☆ ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『解脱衣楓がさね』便

         今宵はガングロ

  夏真っ盛り、終日歩き回っていると日に日に陽に焼けて顔の裏表がわからなくなりました。

 今日もお客様のところに向かっている途中、道の両側の赤い幟に“於岩稲荷”の文字。ここは四谷左門町。
        二つの於岩稲荷
 まさかに素通りも出来ず、とお詣りした直後に階段を踏み外し、残りは右足を引き摺って回ることになりました。

 『累』劇中、累さまが怪我をするのが左目、右足。初演の芳三郎さんも上演の度に、打撲やら捻挫やらで右足を負傷していました。
 お岩さまよりかさね様の所にお詣りに来いと言うことか知らぬ。
尤も、日々の行脚で靴裏の滑り止めがすっかりチビて居たのも事実。

 さて、更新を怠けている間に初日まで九七日―9週間を割ってしまいました。
かさね様に怒られたのはこっちの事かな。



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『銃口』旅だより

知は力なり箱
大変暑い毎日が続いております。
搬入搬出、その他もろもろを、各地各地、市民劇場、演劇鑑賞会の会員の皆様が手伝って下さいます。
本当にありがとうございますm(_ _)m。
搬入時、楽屋係の私は、楽屋入口に陣取って、運び込まれる様々な物をさばくべく、
「1号楽屋に入れて下さ~い」
「廊下のそこらへんにお願いします!」
「かつらなのでひっくり返さぬよう頼みます!」
…などと騒いでおります。
はい、自分はろくに運ばず、まことに恐縮ですm(__)m。
運んで下さる皆さんが、たぶん、(なんじゃこりゃ?)と不審に思われている物がたくさんあります。
『鉄兜』だの『とってもお大事』だの、上部に書いてはありますが。
中でも『知は力なりBOX』は、なかなか謎めいたネーミングではないでしょうか?
一見ただのプラスチックケース。
その実体は?
謎めいた箱…「知は力なり」BOX
…本とDVD箱でございます。
読み終わった本、作品の研究資料、次回作の記録映像、流行りの韓流ドラ((DVD人気で順番待ちあり)が詰め込まれております。
ひと月分の本 他を、銘々運んでいては疲れてしまうので、読み回し、観回しなら、知を力にしていくのです。
くれぐれも、先に読んだ人、観た人は、ネタバレになるような言動にご注意下さいませm(__)m
それでは暑さに負けず今日も張り切ってまいります。


高柳育子・記
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『サチキチ』だより

真夏のサンタさん!
『サチとキチと青いサンタと』で、お母さんなど8役(!)を演じます、北澤知奈美です。
3月に杷木のフェスティバルで幕を開けたこのお芝居、ご覧くださった皆様の貴重なご感想を生かして、さらに深い内容になりました。
新しいメンバーも参加して、暑い暑い、暑~い日が続く中、稽古もヒートアップ!
佳境に入っています。

ちょっとネタバレ的な内容になってしまいますが、この作品のテーマに関わる「青いサンタ」さんについてです。
子ども達にとってサンタさんは永遠の憧れで、子ども達の味方で、プレゼントのお願いをかなえてくれる絶対の存在で…。
でも、サンタさんにお願いをしない子どももいるのではないでしょうか?
自分がほしいと思っているモノが、サンタさんにお願いしてもかなえてもらえないと分かっている子。
その「ほしいモノ」とは、お父さんやお母さんしか与えることの出来ないもの。
そんな淋しい心を抱えた子どものもとに現れるのが「青いサンタ」なのです。

この『サチとキチと青いサンタと』のお稽古をしていて思うのは、子ども達みんなが笑顔でいてほしいという事です。
サンタさんの存在って、大人たちの究極の「良心」だと思います。
このお芝居を観てくれた子ども達がみんな笑顔になって、大人たちがみんな優しい気持ちになってくれたら、本当に嬉しいなと思っています。


☆北澤知奈美:記☆ ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『銃口』旅だより

団塊おやじの綴り方
2003年『銃口』初演の時、私は、(朝鮮人 金俊明)役をやらせていただきました。
イラク戦争勃発と公演初日が重なり、なんとも異様な客席の雰囲気の中、舞台を勤めた記憶は今も強烈に残っています。
今回私は、久しぶりの『銃口』班復帰です。
「二度と戦争をしてはならない」
このメッセージだけは、しっかり伝えねばと思って舞台を勤めています。       

私は、団塊世代真っ只中の人間です。
日本の高度成長と共に歩んできた自負はありますが、北森竜太のお父さんの台詞、「時代を見つめ、しっかりと切り開く」世代となり得るかどうかは、今後の生き様次第でしょうか。
「昭和」の時代を40年以上生きてきた世代の義務として、せめて「時代を伝える」ことのできる一人でありたいと、願っています。

『銃口』中国地方巡演も、後半戦に入りました。
今回の私の役は、番頭良吉、沖島先生、特高寒崎、満人 李東陽の四役。
すべて初役。
四役の衣装です
稽古期間が短かったこともあり、毎日、舞台は新鮮です。
八月八日の尾道公演まで頑張るぞー!


出雲にて 山崎辰三郎・記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『サチキチ』だより

サチよりメッセージ
『サチキチ』の新しい台本の内容は、3月公演とはかなり変わりました。
その台本を読み込むうちに、また新しいサチ像が浮かんできました。
サチは小さい頃の自分と重なる部分が多いと以前ブログに書きましたが、サチと小さい頃の自分を重ねて役作りしていくうちに、子どもの頃持っていた、ひたむきに信じる心が、今の自分の中では弱くなっていることに気づきました。
多少とも大人になった自分は、考え過ぎたり我慢しようとしたりして、ぐらぐらしているのです。
だから、「心なんてない方がいい」というキチの言葉を、「でも…」と否定しなければならないところで、その言葉が弱くなったりします。
そんな今の自分をいかに解放して、サチとして生きることができるかが、課題です。
具体的には、いろんなものに興味を示すサチの無邪気さや表情の豊かさを表現できるように研究します。
そして、初演の時よりさらにパワーアップしたサチをお見せしたいです。
この作品は、オリジナルなので、産みの苦しみも大きいですが、みんなで一つ一つ作り上げていく楽しさと達成感もひとしおです。
また、出演者が4人だけなので、一人一人にかかる負担は重く、とても集中力が要求されるのですが、先輩達のパワーはすごいです。
私もとことんやり抜きます。


☆下岡悠日子:記☆ ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『サチキチ』だより

暑中お見舞い申し上げます。
皆様、夏バテしてませんか。
我々はそれどころじゃございません。
なんせ真夏に真冬の芝居するんですから。
もっとも、青いサンタの町は真夏ですが…。
しかし、やはりそこはクリスマス。
つこてる服がちゃう!
人によっては、何枚も重ねたり、フサフサ着たり、分厚いものを着たり…。
稽古中はTシャツで済みますが、本番、もし暑くて途中で倒れたらすみません。
なんて事に奈良ないよう気をつけます。
おっと思わず「奈良」と変換してしまったが、これは今回ジュウヨ~ウなキーワード。
なんだかサッパリ分からないあなた!
是非、劇場に確認しに来て下さい。
我々は「全ての子供たちに光を!」を合言葉に、
夏バテは後回しにして真夏にクリスマスをプレゼントするために、稽古しております。
こんだけ暑い中頑張ってんだから、大勢の人に観ていただかないと泣いちゃいます…。


☆亀井栄克:記☆ ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『銃口』旅だより

初舞台監督の綴り方
今回舞台監督をやってる岡本尚之です。
なにを隠そう初めての舞台監督です!
いわゆる舞監デビュー!

はっきり云ってわからないことだらけです……
………しかも本番が始まったら、僕の手腕一つで全てが決まってしまいます、
とても恐ろしいことです。
ですから本番中は、毎日ドキドキしながら、なにか起こったらどうしようなどとと考えています。
でもスタッフのみなさんや、役者のみなさんにほとんど助けられている毎日です。
やっぱり舞台は個々の力だけでは成り立たず、
……役者の皆さんやスタッフの皆さんの力……
そしてなにより主催者の皆さんの力添えがあるからこそ、
最高の舞台が出来るのだと感じています。

これからなにが起こるかわからないですけれども、
一回一回の公演を、役者さんやスタッフさん達と一生懸命努力して、
最高の舞台を創っていこうと思うと同時に、
みんなが健康に今回の旅を無事に過ごせる事を祈っている毎日です。

幕内で時計をにらみつつ…舞監・岡本

岡本尚之・記
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『銃口』旅だより

人生を決めた『銃口』
どうも♪
『銃口』初参加、研修生の本村です。

3日間の倉敷公演、玉島公演、児島公演も無事終える事が出来ました。

僕の出身は長崎で、
高校生の間は長崎市民劇場で観劇していました。
ちょうど3年前、
長崎市民会館でこの『銃口』を客席から観ていました。

進路をどうするか、役者を目指すか、就職か…、
迷いに迷っていた時期にこの芝居をみました。
この『銃口』が決定打となり、役者を目指す決心をさせてくれた作品です!

その『銃口』に今出演している…、とても不思議な気分です(笑)
左藤学役の本村
でもだからこそ、毎ステージ終わるごとに、
ああ、やっぱり『銃口』が好きなんだなあ、
前進座が好きなんだなあと感じます。

僕があの時感じた感動を、みなさんにも感じてもらえるように、
これからも一生懸命努力していきます。
よろしくお願いします!


本村祐樹・記
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『銃口』旅だより

福山 鞆の浦ツアー
福山公演の次の日は『銃口』班初めての移動日!
この日は福山市民劇場の方々と
『銃口』班ほぼ全員で鞆の浦ツアーに出かけました。
この計画は佑一郎が1月に福山市民劇場さんの総会に
参加したときに鞆の浦を案内してもらったのがはじまり。
『銃口』福山公演の次の日が移動日だと分かったので
「市民劇場の皆さんと一緒にまた鞆の浦に来られたらいいですね。」
と言ったのが、今日に至ったのです。

朝10時に貸切バスでホテルを出発。
約30分で鞆の浦に到着。
北前船で栄えた古い町並み、古来より
潮待ちの港として朝鮮通信使も立ち寄っていた鞆の浦。
本当にステキな街です。
鞆の港 鞆の浦の眺め 
しかし暑い~。
朝鮮通信使が宿泊した「対潮楼」や鞆が一望できる「医王寺」
など皆で鞆の街を散策。
かき氷 龍馬談判跡
お昼は、坂本龍馬がいろは丸事件の時談判した宿でお食事。
本当にゆったり、のんびりできる休日でした。

福山市民劇場の皆様本当にありがとうございました!

記・佑一郎 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『解脱衣もみじ累』だより

  キンイロヨマタのチョン 

 昭和初期、
『四谷怪談』や『佐倉義民伝』の映画を上映する際には、
上映館のロビーに主人公をまつる祭壇が置かれ
一帯に線香のかおりが漂った。
とは稲垣浩監督のエッセー集に記された情景です。

 前進座映画『股旅千一夜』や
翫右衛門・梅之助ら出演の『風林火山』を撮った
稲垣浩監督の随筆集には、往年の映画界の意外なエピソードが詰まっています。

 『題名は映画の命』は、
観客に足を運んでいただくために
会社と監督が如何に知恵を絞って題名を考えたか、
そのせめぎあいを回想した一文。


 『忠臣蔵』は今でもみんなが知っている。
けれど、明治時代に最強の題材だった尾崎紅葉の名作は、
昭和初期に絵看板を見た観客が
「『キンイロヨマタのチョン』て何や?」と首をひねった由。

 歌舞伎の本外題(ほんげだい=正式題名)も難読のオン・パレード。
奇数に収めたり、縁起を担いでいろいろな制約の中で判じ物のような題名が並びます。

 痛快喜劇『法界坊』の本外題は、
『隅田川続俤』は“すみだがわ ごにちのおもかげ”。
“続”一字で“ごにち”と読ませます。
 一方、『加賀見山再岩藤』“かがみやまごにちのいわふじ”では、
“再”で“ごにち”。

 累さまを描いた『色彩間苅豆』は、“いろもよう ちょっとかりまめ”。
“間”と書いて“ちょっと”と読める人はマズ居ません。

 この秋上演の『解脱衣楓累』 “げだつのきぬ もみじがさね”なんかは、
ごく素直な方の外題です。

 どうぞ今から“げだつのきぬもみじがさね”“げだつのきぬもみじがさね”を御贔屓に。

                     喜八郎☆記



え?キンイロヨマタのチョン?
『犬夜叉』という漫画があるから、ヤシャは今の子供の方が平気で読めるかもしれませんね。
でもコンジキは無理でしょうか。
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『銃口』旅だより

《岡山弁の兵隊さん》
     

「柳生ちゃん、その台詞、なんとかしてくれ~」
演出の十島さんは頭を抱えてしまいました。

『銃口』で私が演じるのは、戦場に送られた主人公の北森竜太が満州で出会う戦友、近堂上等兵という役です。
「何故親切にしてくれるのですか?」と竜太に問われて私が答える台詞があります。
「貧乏で学校にも行けずずっと一人ぼっちだった自分に初めて出来た友達が君なんだ…」
この台詞がどうしても上手く言えません。
原作だととても感動的な場面なのに、私が言うと我ながらなんとも嘘っぽいのです。
そこで演出家がぽつりと一言、「方言でやってみたら?」
私が自然に喋ることのできる方言と言えば、生まれ故郷の“岡山弁”だけです。
「北森、ぼっけーなぁ…」
「それだ!柳生ちゃん!岡山弁でいこう」
「本当ですか?」
こうして岡山出身の兵隊、近堂上等兵が誕生しました。
今から5年前のことです。

『銃口』は全国のたくさんの皆さんに支えられて200ステージを超えるロングランになりましたが、まさかこの芝居が故郷岡山でも上演していただけるとは夢にも思っていませんでした。
「芝居を続けてきて本当に良かった」
うまく言葉にできません。
ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
故郷のみなさんのアーチ

劇中の近堂上等兵の生きざまは自分自身が目指す生き方でもあります。
近堂上等兵を演じることで柳生啓介という人間の生きざまが表現できたなら、それが私を育ててくれた故郷の人たちへの何よりの恩返しになると信じて、連日全身全霊で舞台を務めています。


柳生啓介
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『銃口』旅だより

☆七夕の願い☆
岡山公演2日目は、昼公演でした。
終演後、市民劇場の皆さんが、楽屋を出る私たちを、アーチを作って送り出して下さいましたm(_ _)m。
岡山市民劇場のみなさんのアーチ

路面電車には乗らず、長いアーケードを通ってホテルまで帰りました。
アーケードは、七夕祭から、パリ祭(音楽祭)に飾り変え中です。
まだ道の両脇に、短冊の飾られた笹が飾られていました。
あちこちの短冊を拾い読みするとなかなか、世の中について考えさせられます。
「ウルトラマンXになれますように」
「お金が欲しい(子どもらしい字で)」
「宝くじが当たりますように(大人らしい字で)」
中にひらりと一枚、「パパが元気になりますように――ママ」と書かれた短冊がありました。

織姫様彦星さま、どれも切実な願いですが、おしまいのママさんの短冊は、特によろしくお願い致します。
銃口班の旅の無事も、よろしくお願いしますm(_ _)m


高柳育子・記
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『銃口』旅だより

転入生の綴り方・第一日目
転入生の丸山貴子です。
いよいよ「銃口」中国地方巡演が始まりました。
初演(6年前)から数えて219回目となる岡山公演でしたが、「銃口」初出演の私には本当の初日となりました。
新しい作品、新しい役との出会いは嬉しくもあり楽しくもありますが、不安もあるんですよ。
初めて入る教室、新しい先生、友達。これからどんな出逢いと経験が待っているのか…期待と不安。転入生の気持ちが良く分かりました。でも、助けてくれる仲間がいます。
教えてくれる仲間がいます。
ありがたいものです。
小山光子先生

そして、何よりも岡山市民劇場の皆様、ありがとうございました。
開演前から皆様の暖かいお心使いに触れ、「銃口」への期待の大きさに改めてこの作品に出演する責任の重さを痛感いたしました。
無事、初日を迎えられた事に感謝、感謝です。

劇中、綴り方の嫌いな生徒「関川すみえ」を演じてます。が、実は私、丸山貴子も作文が大の苦手でした。
ですから、今も初日を終えてホッとしたいところですがホテルの部屋で頭を悩ませております。
もう、初日のブログを依頼した誰かさん 恨みますよ~!
なんてね。
皆 大切な仲間です。
なんでも協力しますからね。
いつでも声をかけて下さい (^O^)
原稿依頼以外ならね。


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『げだつのきぬ楓累』だより

                

          46000日

雷門と御開帳予告
 
 昨日今日、浅草寺は“四万六千日様(シマンロクセンニチサマ)”。
この日に詣れば、46000日参詣したのと同じ、という意味。

 一年360日、十年で3600日、46000日は100年に一万日のおまけが付く。
もう生涯お詣りしなくていいことになるが、そう計算づくではなく、江戸っ子にとっては年中行事。
 この日、境内に立つほおずき市は夏の風物詩。
五重塔見学は、公会堂のロビーがベスト・ポイント


 雷門にほど近い浅草公会堂の前にあるスターの広場には200名余のスターの手形が埋め込まれています。
 この中に前進座創立メンバーの手形もあります。 この中に翫右衛門・国太郎の手形が・・・



 新生『解脱衣―』は、9月26日名古屋で幕を開けて、神戸、大阪、吉祥寺を巡り、
10月25日のここ浅草で取り合えず幕を閉じます。

 浅草寺はその頃、本堂落慶(再建)50周年記念大開帳の真最中。

 開幕まであと77日です。

                       喜八郎☆記
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『銃口』旅だより

旅の始まり
銃口班一同、初日の公演地、岡山に到着いたしました。
改札を出ると、岡山市民劇場の皆さんが出迎えて下さって、大歓迎して下さいました!
さっそく、皆さんと記念撮影です。
記念撮影

5日間、5ステージの岡山公演より始まる、今回の一ヶ月の巡演、気合いを入れて参ります!
うむ、韓国語場面のための、学習テープをもう一度聴いてから寝るとしましょう。
では…

★高柳育子 記★
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『げだつの衣楓累』だより

 七夕の一日如何お過ごしでしょうか?

 梅雨明け前線が着々と北上、ここ吉祥寺も本格の夏を迎えています。
 素敵なお芝居に、と意気込んでおりますが、映像と違って後に残らないのがお芝居。

 その場でご覧になったお客さまにだけ楽しんだ心が残ります。

 怪談芝居の第一人者・鶴屋南北先生は、コメディ・シーンもお手の物。
『解脱ー』でも、一面の西瓜畑で抱腹絶倒のシーンが繰り広げられます。

 “『解脱ー』が多くのお客さまと出会えますように。”
短冊に書くだけでなく、みんなで足を棒にしています。

 『解脱ー』開幕まであと80日

 暑~い夏を乗り切って、
 楓(もみじ)の色付く頃
お目に掛かります。

 
                     記★喜八郎 
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『銃口』だより

稽古中の足元
 巡演に向けての『銃口』の稽古も、山場を迎え、間もなく舞台稽古です。
稽古場での出演者の足元を見ると、なかなか面白いです。前進座は、ご存知のように、時代劇や、歌舞伎の公演が中心です。それらのお稽古では、浴衣に白足袋が基本です。
 『銃口』のような、近・現代劇のお稽古では、皆、トレーニングウェアや、Tシャツなどを着ることが多いです。
 足元だけは、非常にバラエティーに富んでおります。ご覧ください、白足袋あり、靴下あり、ジャズダンスシューズあり・・・。写っておりませんが、バレーシューズの人も、色足袋の人も、五本指靴下の人もおります。
 歌舞伎も、時代劇も、子供向けミュージカルも、そして、『銃口』のような作品も上演する劇団、ならではの個性が、この、稽古中の俳優たちの足元にあらわれているような気がいたします。
 ちなみに、この記事を書いている私、高柳育子の足は、写真の手前中央の、黒いジャズダンスシューズの足です。『銃口』では、初演から、「谷川冴子先生」役「抗日パルチザン副隊長」役他をつとめさせて頂いております。舞台から皆様にお会い出来る日を楽しみに・・・

         高柳育子:記 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『解脱衣楓累』だより

出演者と会見司会の西川かずこ:祐天上人墓所前で
 『法然と親鸞』中国地方の旅を無事打ち上げ、広島から帰京しました。

 重ねてご覧頂いたお客様からは、また面白く深くなっている、とのお言葉を頂きました。
 昨年七月初演からお支え下さったお蔭様で、92ステージを上演させて頂きました。有難うございました。
 
 これから大阪、東京、全国各地に『法然と親鸞』が伺います。
次回は11~12月九州の旅でまたお目に掛かります。今後ともよろしくお願い申し上げます。


         もう一人の担当、松涛喜八郎でした。

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 さて、七月四日、東京初の真夏日の中、『解脱衣楓累』記者発表が行われました。
 《会見の内容は、新聞各紙や『月刊前進座』をご覧ください》

 処は、累さまを解脱に導いた祐天上人ゆかりの浄土宗明顕山・祐天寺。
出演者一同、地蔵堂で公演の無事と成功を祈願しました。

 この地蔵堂の格天井には、火消しの纏が描かれています。祐天上人が芝増上寺内に創設した消防組織が、江戸町火消しの元祖と言われています。

 祈願を終えて、祐天上人の墓所と“かさね塚”に参りました。

 鶴屋南北先生、“かさね”さまはお気に入りだったらしく、趣向を変えて五度も取り上げています。
 よく上演される『かさね―色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)』もその一つ。

 埋もれていたこの名作を復活、人気狂言に仕上げた15世羽左衛門丈、6代梅幸丈、5代延寿太夫によってかさね塚は建立されました。

 楓の樹の下に佇む塚にお参りして、一同、新生『解脱衣楓累』への想いを新たにいたしました。
 
                         喜八郎:記
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『法然と親鸞』だより

『法然と親鸞』千穐楽!  

千龝楽おめでとうございます。 
昨年 7月の京都 南座公演から始まり
今回で 93回の上演を重ねました。
前回の「法然」公演が204回の上演です。
合わせて297回 法然上人を演じさせていただきました。
3年後まで いったい何回になるのか…クイズとさせていただきましょうか。

中村梅之助

梅之助です 誕生寺の皆様と




おかげさまで無事に『法然と親鸞』は広島県三次で千穐楽を
迎えることができました。
観劇してくださった皆様、本当にありがとうございました。
次の『法然と親鸞』公演は11月です。

担当、佑一郎でした。 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

『法然と親鸞』だより

たたらの里、見て歩き!  

今回の中国地方「法然と親鸞」巡演は、
17日間15ステージ。劇場条件の悪い会場も多く、
若手メンバー達は、搬入、舞台準備、公演、搬出、移動と
結構ハードな毎日が続いていますが、
一面、17日間で5日間の移動日という有難い旅公演でもあります。 
6月18、19日、福山から出雲への移動日、
来年の初春南座公演「出雲の阿国」出演を控えた、
圭史、辰三郎、佑一郎の三人は、
奥出雲たたらの里へロケハンを兼ねて足を伸ばしました。 
まず、吉田村にある「鉄の歴史博物館」で、
たたら製鉄の概要をまとめた岩波映画製作の30分のビデオを見たのですが、
これが、なかなかの力作。
奥出雲の山から採れる砂鉄から、
上質の玉鋼(タマハガネ)が生み出される過程がよくわかり、
先人の智慧と苦労にただただ唸るばかり。
近代になって、製鉄技術の向上で、
たたら製鉄はその幕を閉じる訳ですが、
現代でも日本刀を作るための純度の高い鉄は、
昔ながらの製法で作られているとの事です。 
このあと私達は、日本に唯一残る本格的なたたら、
「菅谷たたら」をタップリ見学しました。
出雲の阿国で、たたらの親方、田部荘兵衛役を演じる圭史さんも大満足で、
「荘兵衛さんが、阿国に踊らせたのは、きっとこの辺りダナ!」と、
スッカリ400年前にタイムスリップして役作りに余念がありません。 
映画「もののけ姫」のモデルにもなったという、
菅谷たたらのたたずまいは、往時の生活を偲ぶに充分な迫力があり、
出雲の阿国、再創造の大きなお土産をいただいたようで、
気持ちよくたたらの里を後にしたのでした。 
辰三郎記

鉄の歴史博物館にて 菅谷たたら


製鉄現場




担当 佑一郎 ※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

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