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『解脱衣楓累』だより

             げだつノ衣楓累

 さて、古人が苦労して編み出した本外題
『げだつのきぬもみぢがさね』。

 どういう意味かなどということは、
大南北先生ご本人か、
篤学の士にお伺いを立てりゃあ、
表裏十重二十重に仕組まれた
深遠なる言われ因縁故事来歴、
隠された洒落やら仕掛けやらが
ある事でござんしょう。

 セツなどのアレコレ口を挟むところじゃあゲエセンが、
まぁ表の表のほんの薄っぺらだけ、この本外題を
イヂクってご覧に入れましょうか。


 ものの名前をつづめて呼ぶのは気の短い江戸ッ子の得意とするところ。
芝居の外題もよく省略して申します。

 『女殺油地獄』なら『油』とか『オンナコロシ』とか、
『サチとキチと青いサンタと』なら『サチ・キチ』とか。

 『解脱衣楓累』の場合は、
『解脱』とか『累』、時に『解脱の累』なんて呼んでました。

 ちなみに、座でも上演されている歌舞伎十八番に『解脱』というのがあるのですが、
近年上演されていないので混同することなく通称されておりました。

 先ずは その“解脱―げだつ―”。

 “解き脱ける”と書く如く、束縛や執着から解放されること。
そこから成仏と同じ意味に使われることもあります。
 「49日のその間、魂魄この土に留まりて…」と台詞にもあるように、
霊魂がこの世を去るのがこの日。

 三組の恋人たちが入り乱れる『解脱衣楓累』ですが、
幕開きから登場するのがお吉・空月のカップル。

 心中未遂でお吉さんが命を落とす発端から
ドラマティックな大詰めまで、七七・四十九日間の物語。

 袈裟のことを“解脱服(げだつふく)”などと呼んだとか。
“解脱衣”の外題は、袈裟を着た空月のことをも匂わせていたのでしょうか。

 お吉の許婚、空月サン、この芝居の中でも
解脱とは一番程遠いヒトですが。

とは言え、こと芝居ってモナァそういうヒトが出て来てこそ、
面白くなるモンでして・・・。



                                喜八郎☆記
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