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『解脱衣楓累』だより

ふたたび「累」供養 
「怪談」ものの上演の際には、実説でご不幸となった方の御霊を供養して、
公演の無事と安全を祈願するのが習わし。
『四谷怪談』では、四谷「お岩稲荷」に出演者が出向くことはよく知られています。
法蔵寺供養1
このブログの既報にもありますが、
7月4日には、圭史・矢之輔・菊之丞・國太郎・広也らが、制作発表と合わせて、
東京目黒の祐天寺で累供養をして参りました。
祐天寺の「累塚」は、清元舞踊『かさね』を拵え直した昭和初期の名優らによる建立ですが、
茨城県常総市には、なんと実説の「累一族」(累、与右衛門、ほか)の本物のお墓があるのです!

その墓所である法蔵寺に、累役の國太郎、与右衛門役の矢之輔が供養に行ってきました。
『解脱衣楓累』は、物語の後半、羽生村なる所に人物たちが集い、
大詰で、絹川(鬼怒川)堤で大立ち回りを繰り広げるのですが、
常総市には現在も「羽生町」という地名が残り、
鬼怒川は今でも大詰の「書割」(舞台の背景画)と見紛うほどの素朴な風景を残していました。
黒の紋付を着込んだ國太郎と矢之輔のほかには、
営業所員と地元の新聞記者、住職を合わせて5名だけの簡素な供養でしたが、
ひっそりと永らえている累の墓と幻になりかけた『解脱』には、ふさわしい供養だったかもしれません。
法蔵寺供養2
「芳三郎さんにはかわいがってもらいました」とおっしゃってくださった住職の豊島克己先生に、
祐天上人が悪霊の「解脱」に用いたという数珠と曼荼羅を出していただき、お話をうかがいました。
矢之輔の法蔵寺訪問は初めて。
興味が尽きないといった様子で、住職と民衆信仰や芸事について談義を交わしておりました。
國太郎は、初演時に父芳三郎と一家で訪問済み。
「累一族の坐像を当時はただただ怖く感じたものでしたが、やさしいお顔にも見えたのは、月日を経て、私がそれだけ(累の心情に)近づいてきているのかしら」とのこと。

法蔵寺を後にして、常総市役所に長谷川典子市長を表敬訪問。
歌舞伎が好きだという市長は、過去に前進座を何本か見たことがあるのだそう。
「累の話を若い人が知らなくなってきている。地元の話なので、応援しますよ」
とエールをいただきました。

「累伝説」自体は陰惨なお話ですが、
そこから生まれた作品は、歌舞伎、浄瑠璃、落語、どれをとっても伝統芸能の一級品。
前進座の『解脱衣楓累』も一級品になるよう精進して参りますので、地元の方々にご見物賜りたく。

東京営業所 林 記
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