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『解脱衣楓累』だより

  北京で蝶が羽ばたくと…


  なでしこに 蝶々白し 誰が魂   子規


 舞う蝶々を眺めていると
成程この世のものではないと古人が観じたのも
ムベなるかな。
 何を考えているのか、
我々とは違う時間を生きているのに違いない。

 漢文で習った『荘子』の胡蝶の夢は、
蝶になった夢を見たが、果たしてヒトが蝶の夢を見たのか、
ヒトである今が胡蝶の夢の中なのかという認識論。

         gedatu4

 ヒトの魂が蝶になる話は西欧にもあり、
中国にもある。
 シルク・ロードを渡って来たものか、
死者の霊が蝶に乗るという言い伝えは、
日本でも各地にあるようだ。
 蝶ばかりではない。小泉八雲の採取した話には、
蝿になって遺志を伝えようとする死者も登場する。

 ちゃんとリサーチしたわけではないが、
黒い蝶が多いようなのは、優雅に滑空する
アゲハチョウのイメージだろうか。
 

 訪れた昆虫館の温室内は蝶の楽園。
恋の季節らしく、道連れになったり離れたり。
種の違う蝶が羽を並べて翔んでいたり。
 三頭で舞っている蝶たちには
どんなドラマが起きているのだろう。

 舞台の大道具にもよく使われる蝶番は、
一頭の蝶だとばかり思っていたら、
羽根を閉じたペアの蝶。
なるほど名前が蝶ツガイ。

 番なりゃこそチョウ。
奇数じゃハンになっちまう。

 『累』の白蝶は、ツガイ離れた蝶。
淋しい蝶が運命を縫い合わせ
物語をつむぎ出す。

 一頭の蝶の羽ばたきが、世界に異変を巻き起こすというのは、
カオス理論のバタフライ効果。
風が吹けば桶屋が儲かるのとは、少ぅし
ニュアンスが違う様子。
 『解脱衣楓累』も、そんな芝居でありたいもの。

 今日この日、17年振りに、『累』の蝶が羽ばたきます。

              松涛喜八郎
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