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初春『裏長屋騒動記』こんにちは益城宏です。
毎年の京都初春公演を楽しみにしている皆さま、またこの前進座だよりに初めてアクセスしてくださっている皆さま、こんにちは。
前回の國太郎さんのたよりにもあったとうり、来年の初春は『裏長屋騒動記』です。私も國太郎さんと同じく、昨年の初演の時より一役増えました。
初演の時は魚屋の「権六」一役でしたが、今年の大阪文楽公演から、この芝居のヒーロー役の「高木作左衛門」の叔父役「高木孟之進」をいただきました。赤井家の愉快な仲間たちの一人です。
5人一丸となって爽やかな笑いをみなさまにお届けしたいと頑張ります。
さてここで裏話を一つ。
それは魚屋の「権六」役でのことです。
この魚屋は棒手振りの魚屋、つまり一つの桶に魚を入れ、もう一つの桶に水を入れて天秤棒でかついで街中を行商して歩く商売人です。
お客様の目の前で魚を捌き、お届けするわけです。
その出演時間はわずか5分間。
3時間を超える芝居の中でわずか5分間。45年間芝居をして来ましたが、こんな楽なことはない、ラッキーと思いました。
ところがギッチョンチョン、とんでもない苦労が隠されていました。これは作家の陰謀なのか。
魚を捌いた後の盤台(桶やまな板包丁など)を片付けて、天秤棒を担いで帰る時間がわずか20秒。そんな馬鹿なできるはずがない。
それでも役者はいろんなことを考えて演じなくてはなりません。
日々緊張の連続です。
どうぞ楽しみにおいでくださいませ。ああそうだ、来春の京都公演は、南座ではなくて京都劇場です。お間違いなく。老婆心ながら。
益城宏 記
前回の國太郎さんのたよりにもあったとうり、来年の初春は『裏長屋騒動記』です。私も國太郎さんと同じく、昨年の初演の時より一役増えました。
初演の時は魚屋の「権六」一役でしたが、今年の大阪文楽公演から、この芝居のヒーロー役の「高木作左衛門」の叔父役「高木孟之進」をいただきました。赤井家の愉快な仲間たちの一人です。
5人一丸となって爽やかな笑いをみなさまにお届けしたいと頑張ります。
さてここで裏話を一つ。
それは魚屋の「権六」役でのことです。
この魚屋は棒手振りの魚屋、つまり一つの桶に魚を入れ、もう一つの桶に水を入れて天秤棒でかついで街中を行商して歩く商売人です。
お客様の目の前で魚を捌き、お届けするわけです。
その出演時間はわずか5分間。
3時間を超える芝居の中でわずか5分間。45年間芝居をして来ましたが、こんな楽なことはない、ラッキーと思いました。
ところがギッチョンチョン、とんでもない苦労が隠されていました。これは作家の陰謀なのか。
魚を捌いた後の盤台(桶やまな板包丁など)を片付けて、天秤棒を担いで帰る時間がわずか20秒。そんな馬鹿なできるはずがない。
それでも役者はいろんなことを考えて演じなくてはなりません。
日々緊張の連続です。
どうぞ楽しみにおいでくださいませ。ああそうだ、来春の京都公演は、南座ではなくて京都劇場です。お間違いなく。老婆心ながら。
益城宏 記
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- カテゴリ : 『裏長屋騒動記』
- 2018-11-10
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