Entries
河原崎國太郎にござりまする。
コロナ禍の中、前進座創立90周年記念公演を開催させていただけました事、大変ありがたく存じておりまする。
先人たちの意思を受け継ぎ、ようようここまで辿り着けましてござりまする。
その先輩たちの技術と想いを前進座の若い人達に、時には鬼婆ともなって伝えていく事こそがこれからの使命と存じ、来たる100周年に向かって皆と共に邁進していく所存にござります。
皆様におかれましてはこの後ともに尚も厳しく、そして暖かく前進座をお守りくださりまするよう、よろしくお願い申し上げる次第にござりまする。
『たが屋の金太』上総屋おさきにて劇中口上をさせて頂いています。

上総屋おさきです。
お花見の場面では外飲み禁止要請を受けて、「お酒」ならぬ「お茶け」で宴会しております
『俊寛』では丹波少将成経を勤めさせて頂いております。

『俊寛』は前進座にとって大切な継承演目の一つです。
この衣裳は前進座『俊寛』専用で松竹衣裳からおかりしており、前進座の歴代成経から受け継がれてきました。豪華な生地の継ぎ接ぎで、本当にぼろぼろ。帯を固く閉めると破れそうです。
この拵えで花道から登場するのですが、その花道の中、鳥屋の鏡の前にはいつもならお清めの塩が置かれているのですが、今は感染防止のための消毒用アルコールが置いてあります。

連日感染防止対策の徹底を、国立劇場さんと共に実施して、
今回の公演を開催させて頂いております。
〜 河原崎 國太郎 記 〜
- 関連記事
- カテゴリ : 2021 創立90周年記念 五月国立劇場公演
- 2021-05-17
- コメント : 0
- トラックバック : -