FC2ブログ

Entries

『さんしょう』旅だより

“心”を結ぶ竹の木霊
「づし王、お聞き。奴婢たちのあの声を…」
「己れが奴婢の身となって初めて知った人の心…」

下の巻(第2幕)冒頭、あんじゅがづし王をこんこんと諭して弟を山から逃がそうとするこの場面。
私が『さんしょう太夫』全編を通じて一番好きなところはまさにこの場面です。
この時私は客席に最も近い場所、下手前の語り台にずっと座っています。
奴婢たちは“山唄”という哀しくも美しい唄を唄って、づし王が無事に逃げられるようにと連絡を取り合っています。
私の仕事はその“山唄”に合わせて、山々に響きわたる竹の木霊(こだま)を打ち鳴らすことです。
大きな竹の筒を手に持ちバチでそれを打ち、音を響かせるのですが、私の役目は極めて重要です。
何故ならこの竹こだまは安寿の心、奴婢の心と観客の心を繋げる大切な音だからです。
どうしても気持ちが先行してしまってうまく鳴らせないこともしばしばなのですが、竹の音が会場いっぱいにこだまする時、私は無上の喜びを感じます。
舞台と客席の皆さんの心が一つになった瞬間に感動します。

今夜は島田公演でした。
本当に凄かったです。2度のカーテンコールが終わっても尚も客席の拍手は鳴り止まず、竹下づし王君は遂に3度目のカーテンコールに登場したのでありました。


残り8ステージ…“心”を“命”を結ぶ竹こだまを、私は大切に一生懸命打ち続けます。
(3月28日 記)
柳生啓介
関連記事
※前進座メールマガジン会員募集中です!チケット先行受付・プレゼント企画など、メルマガ会員限定のお得情報が満載。★登録・購読もちろん無料★ 【前進座メールマガジン】⇦登録はこちらから空メールを送るだけ。

0件のコメント

コメントの投稿

新規

投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

劇団前進座



前進座動画

恋するフォーチュンクッキー 前進座Ver.

QRコード

QRコード

Extra

前進座公演だより

前進座だより

Author:前進座だより
劇団員が書き綴る、前進座公式ブログです。

最近の記事

カテゴリー

月別アーカイブ

FC2カウンター