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『俊寛』『一夕噺』だよ
今日の一冊
旅していると、曜日がわからなくなる。
まして祭日やら連休やらとは縁がない。ニュース・キャスターが、「今日から三連休」などと言うのを聞いて、「何の日だっけ」とダイアリーを見れば暦の上ではすっかり秋。

暑さ寒さも彼岸までというけれど、巾着田や矢勝川の彼岸花もまだ咲きそびれているという便り。
静岡の暑さもまだまだ続きそうですが、暦は既に食欲の秋、読書の秋。
このコーナーは、『俊寛』『人情一夕噺』の頁ですから、それにちなんだ一冊をご紹介しましょう。
中村翫右衛門『歌舞伎の演技』。

著者舞台生活68年の年に書かれたこの本は、歌舞伎の基礎訓練や稽古の段取りを説明した第一部と前進座『俊寛』の創造を追った第二部からなっています。
千鳥の衣裳から、流人の生活、赦免船の出、康頼の扱い、丹左衛門の位置、波布の工夫、一つ一つ検討を加えた初演の様子。前半の浄瑠璃をほとんど取ってしまうところから出発して、都度磨き上げてきた経緯が語られます。
最終章には「前進座の『俊寛』はみんなでつくり上げた『俊寛』」と記され、その後に前進座『俊寛』の台本がついて、当時1200円也。
残念ながらこの本、現在一般書店にはありません。でも、演劇書を扱っている古書店には並んでいますし、ネット上の書店でも千円くらいから手に入るようです。
松涛喜八郎●記
旅していると、曜日がわからなくなる。
まして祭日やら連休やらとは縁がない。ニュース・キャスターが、「今日から三連休」などと言うのを聞いて、「何の日だっけ」とダイアリーを見れば暦の上ではすっかり秋。

暑さ寒さも彼岸までというけれど、巾着田や矢勝川の彼岸花もまだ咲きそびれているという便り。
静岡の暑さもまだまだ続きそうですが、暦は既に食欲の秋、読書の秋。
このコーナーは、『俊寛』『人情一夕噺』の頁ですから、それにちなんだ一冊をご紹介しましょう。
中村翫右衛門『歌舞伎の演技』。

著者舞台生活68年の年に書かれたこの本は、歌舞伎の基礎訓練や稽古の段取りを説明した第一部と前進座『俊寛』の創造を追った第二部からなっています。
千鳥の衣裳から、流人の生活、赦免船の出、康頼の扱い、丹左衛門の位置、波布の工夫、一つ一つ検討を加えた初演の様子。前半の浄瑠璃をほとんど取ってしまうところから出発して、都度磨き上げてきた経緯が語られます。
最終章には「前進座の『俊寛』はみんなでつくり上げた『俊寛』」と記され、その後に前進座『俊寛』の台本がついて、当時1200円也。
残念ながらこの本、現在一般書店にはありません。でも、演劇書を扱っている古書店には並んでいますし、ネット上の書店でも千円くらいから手に入るようです。
松涛喜八郎●記
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